すぐに実践出来る上達のヒントを随時記載していきます。

 

難しい曲を1曲弾くより簡単な曲を何曲も弾く

難しくてなかなか進まない曲を長期間にわたって弾くよりもすぐに弾ける曲を何曲も弾いた方が早く上達します。新しい音符を読み弾いていくことで初見力・譜読み力が上がります。また、自分の能力の範囲内で正確な音とリズムで弾ける曲を選択することで確実なリズム感が出来ます。

 

 楽譜を見て弾く、鍵盤を見て弾かない

楽譜を見て鍵盤を見てをあまりに多く行うとなかなか進みません。ほぼ楽譜だけを見て鍵盤をあまり見なくてもある程度弾けるようにすると譜読みがかなり早く、そして楽になります。鍵盤を見なくても音を間違えたらある程度は分かるので、あまり鍵盤ばかり凝視しないようにしましょう。

 

 新曲を弾きはじめる時は難しい箇所に合わせて全体のテンポを設定、ゆっくり弾く

最初の譜読みで難しい箇所は縦に音が並んでいる箇所です。特に小節の変わり目は左手の和音が変わることが多い為タイムラグが発生します。このタイムラグを計算し、早く弾ける箇所もゆっくり弾いて全体を均一なテンポで弾くことが上達のコツです。全体が弾けるようになったらテンポを上げてみましょう。

 

なるべく楽譜の指番号を守って弾く

楽譜に記載されている指番号は楽譜の作曲者や校訂者が演奏者の弾きやすさを考慮し付しています。指番号を守らないと指が足らなくなり弾けない箇所が出てきたりします。間違った運指で毎回同じ箇所をつっかえるようになると指が癖を覚えてしまい直すのは至難です。最初に労力がかかっても指番号は守りましょう。ただし、指番号は万人に共通して絶対弾きやすいとは限らず、手の大きさや個人の得手不得手によっては書かれていない番号の方が弾きやすいこともありますので、指番号通りで弾きにくい場合は1度別の指で試してみると良いでしょう。

 

楽曲構造を分析してみる

曲は無作為に音を弾いているわけではありません。簡単な曲ではABの二部形式、ABAの三部形式、少し複雑な曲ではABACABAのようにAを繰り返すロンド形式、複雑な曲では提示部・展開部・再現部に分かれているソナタ形式など考えて作られています。同じテーマが繰り返される箇所やオクターブで繰り返される箇所、少しだけ音が変化している箇所などを事前に把握してから弾くと10ページの曲でも5〜7ページの労力で弾けることがあります。簡単な例を2つ挙げます。

三部形式(ABA)『大きな栗の木の下で』

A「おおきなくりの きのしたで」 B「あなたとわたし なかよくあそびましょ」 A「おおきなくりの きのしたで」

一度通して弾くだけでAは2回弾いています。結果的に通し練習だけしているとAはBの2倍弾いていることになり、Bの出来が相対的に悪くなります。Bを多めに練習しましょう。

 三部形式(ABA)『ぶんぶんぶん』 

A「ぶんぶんぶん ハチがとぶ」  B「おいけの まわりに のばらが さいたよ」  A「ぶんぶんぶん ハチがとぶ」

この曲の場合、AはBの2倍弾いていますが、実はBの「おいけのまわりに」と「のばらがさいたよ」は繰り返しなので、同数弾いています。ですから箇所による得手・不得手を無視して通し練習を行うと全体で均一の仕上がりになります。

 

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